


加西市中心部を会場に10月26、27日に開かれた「パルナスハロウィーンフェス」。パルナスの店先に置かれていたマスコットのオブジェや同社制作のレコード、レジ袋などが並び、テレビから赤ちゃんの顔やロシア民話風の影絵などで構成された同社のCM映像が流された。看板商品だったピロシキ「パルピロ」のほか、洋菓子の「クレーモフ」「フクースノ」なども、当時の味を再現して販売された。
企画したのは、「パルナス復刻委員会」を主宰し、平成29年からパルナスの回顧展などを開いてきた同市の会社員、藤中健二さん(55)。「若い世代にも関心を持ってほしかった」と、今回ハロウィーンをテーマにした理由を説明する。
「加西で育った私は、パルナスの店に行ったことも菓子を食べたこともない」と藤中さんは告白する。それでも鮮明に覚えているのは「CMの存在が大きい。『ムーミン』など人気アニメ番組と、合間に流された強烈なCMの記憶が一体となっている」と分析。そんなメディア戦略が当たり、パルナスが関西人の幼心に深く入り込んだ。
