ω星団(おめがせいだん、NGC 5139、Caldwell 80)は、1677年にエドモンド・ハレーが発見したケンタウルス座で見られる大型の球状星団である。肉眼で見ることができる少数の球状星団のうち最大級の物とされている。 ω星団は地球から18,300光年の距離にある。 1000万個もの恒星の集団で中心の星は互いに0.1光年ほどしか離れていないと考えられている超高密度の球状星団である。
現在は恒星ではないことが分かっているが、当初は肉眼で存在が確認できる等級がゆえに恒星とされていたため、ヨハン・バイエルはこれを4等級の恒星とし、ケンタウルス座ω星のバイエル符号を与えた。それがこの星団が「ω星団」と呼ばれるようになった由来である。
また他の球状星団とは違って、星生成が行われている。 それには、小型銀河が銀河系により吸収され、その中心部が銀河の周りを回り始めたためだという説がある。明るい星団でありながらメシエ天体にならなかったのは、メシエカタログ製作者のシャルル・メシエの観測地、パリではω星団は地平線上に昇らないためである。