ムックリ。輪になった紐を左手小指に掛けて持ち、もう一方の紐を右手人差し指と中指に挟んで引っ張り、演奏する。
これまで比較的容易に入手できた主なアイヌ音楽のCDにはムックリの演奏が入っていないことが多く、従来あまり注目されることがなかったが、最近ではムックリの生み出す頻繁な倍音変化のサウンドがテクノなどに例えられることもあり、若者を中心に愛好家が増えている。
ムックリは口琴(ジューズハープ)の一種で、モンゴルなど世界に類似の楽器が多数ある。また口腔を利用し倍音を変化させる楽器は他にディジュリドゥなど、声楽表現としてはモンゴル族のホーミーがある。