那智黒 (なちぐろ)とは、和歌山県東牟婁郡那智勝浦町周辺(新宮市、三重県熊野市・南牟婁郡御浜町、紀宝町など)で販売されている黒飴のことである。本商品の製造・販売元である那智黒総本舗の本社・工場は東牟婁郡太地町に所在する。
1877年(明治10年)創業。和歌山県を代表する観光土産でもあり、高野山等の門前町でも店先に並べられている。和歌山県以外でも、三重県のJR熊野市駅や大阪府のJR新大阪駅、関西国際空港の売店で販売されている。
「黒あめ那智黒」の商品名で、株式会社那智黒総本舗が製造している。熊野の特産である那智黒石で作られた碁石にちなんだお菓子として生み出された。主原料に鹿児島県徳之島産の黒砂糖を使用している。値段も手頃で嵩張らないため、参詣土産として全国の信徒や来訪者が購入することが多い。
近畿地方では1972年(昭和47年)から1983年(昭和58年)頃までCMが放映されており(思い出のテレビCM)、老婆と黒人(演:チコ・ローランド)がゴーゴーを踊るというインパクトの強さからそのCMソングも関西では知名度が高い。