2020年3月3日に最初の感染者が確認され、政府は早急な対応を取り3月19日には全土のロックダウンを発表した。そのため感染速度は緩やかに進んだが、当初4月末から5月と予測されていた感染ピークが、感染増加が予想よりも遅く、6月から1日3,000人に近いペースで増加傾向に転じた。
以後、規制の強化、緩和を繰り返したが、10月下旬からピークを過ぎ、現在は1日5,000~10,000人のペースとなっている。現在も12月20日期限でロックダウンは続いているが、首都圏は強制距離措置として緩和しロックダウンは解除されている。
また、長期間に渡る規制に国民も協力し、店舗規制なども守られストリートや商店の人出も大幅に減っている。マスク着用も今では常識となっている。
しかし、長期ロックダウンの影響は出てきており、9月30日のアルゼンチン・カトリック大学発表によると、4~6月の貧困率は46~47%となっており、昨年下半期の35.5%から大幅に上昇している。
要因の多くは非正規労働者を中心とした350万人の解雇で、今後さらに貧困率の上昇が予測されている。※アルゼンチンの貧困定義は月収が14,718ペソ(193米ドル)以下。国内では、コロナ対策、経済政策、治安の悪化など不満から抗議デモが連日多発している。