弘前学院聖愛(青森)、沖縄尚学(沖縄)の追い上げをかわし勝利!
第95回全国高等学校選手権大会記念大会、9日目第1試合。弘前学院聖愛(青森、初出場)vs沖縄尚学(沖縄、8年ぶり6回目)の対決は、終盤、平良 勇貴の本塁打などで猛追する沖縄尚学を弘前学院聖愛がかわし切り勝利、3回戦進出を決めた。
地区大会では弘前学院聖愛が5人の投手を起用し、沖縄尚学が3人。当然、継投策が大きなカギを握ると思われたが、1回戦では沖縄尚学が3人の投手を起用したのに対して、弘前学院聖愛は小野 憲生(3年・右右・182/72)が玉野光南を4安打完封に退けた。勢いの差がこの試合にも反映された。
弘前学院聖愛の拙攻で命を長らえた沖縄尚学の先発・比嘉 健一朗(3年・左左・169/57)も、4回の1死二、三塁の場面で1番外川 和史(2年・左翼手・右右・177/77)に2点二塁打を打たれたところで降板した。2番手で登板した宇良 淳(3年・右左・171/65)も2死三塁の場面で3番一戸 将(3年・一塁手・左左・174/83)にタイムリー二塁打を打たれ、結果的にこれが決勝の4点目になった。
弘前学院聖愛に特徴的だったのは思い切りのよさだ。沖縄尚学の捕手・具志堅 秀樹(3年・右右・168/73)は1回戦の福知山成美戦で、二盗を阻止したときの二塁送球タイムが1.91秒を記録した強肩である(3回表)。データとして当然頭の中に入っているはずだが、盗塁2、盗塁失敗2と企図数は4回にものぼった。それ以外でも2回には前述したホーム憤死、5回には1年の佐々木 志門(遊撃手・右右・172/76)が投手のけん制球に刺される場面があり、足で沖縄尚学守備陣に揺さぶりをかけようという狙いは十分見えた。
弘前学院聖愛では3番一戸がよかった。走っては4回の三盗、打っては1回のタイムリー、4回のタイムリー二塁打と2打点を挙げる活躍で文句ない。ちょっと見には差し込まれているようだが押し込んで打っているので打球が伸びた。大きな話題になっていないが、注目してもらいたい強打者だ。