「岡江さんに初めて出演のお願いに行き、ひと通り説明が終わった時です。岡江さんが私に一言、『このサンドイッチ、美味しいよ、食べる?』って勧めてくれた。その飾らない人柄と親しみやすさを肌で感じた瞬間、『絶対に良い雰囲気の番組を作れる』と確信しました」
そう語るのは、1996年から2014年まで続いた生活情報番組「はなまるマーケット」(TBS系)の“生みの親”、初代プロデューサーの石川眞実(まこと)氏だ。
石川氏が朝の新番組を担当することが決まり、MCとして真っ先に頭に浮かんだのが岡江さんだった。
「『はなまるマーケット』を担当するまで、私は音楽番組やバラエティ番組の制作に携わっていました。あの頃、女優さんがドラマ以外の番組に出演することは少なかったにもかかわらず、岡江さんはバラエティやコント番組にもゲスト出演していた。気取らない人柄で、とても庶民的なイメージもありました。当時、岡江さんは『天までとどけ』というドラマでもお母さん役で出演されていましたから、お茶の間にも家庭的なイメージが定着していた。ぜひ岡江さんにお願いしたいと思いました」
「文春オンライン」特集班 より抜粋