おきあがりこぼしは重心を利用した玩具。卵形の球面の底をした玩具で、斜めにされても勝手に起き上がる。
中は空洞で、底の半球部分の中におもりがはいっており、重心は半球の中心より下にある。おもちゃを傾けたり倒したりするとと重心が上がり、重力位置エネルギーが最小となる平衡である直立方向に戻ろうとするが、勢いがつきすぎて行き過ぎてしまうために逆側の重心が高くなって再び重心を戻そうと直立方向に戻るという動きを繰り返し少しのあいだぐらつくが、やがて静止する。
日本の起き上がり小法師・一部のだるま・おきあがりポロンちゃんのように、色々な外見のおきあがりこぼしが複数の玩具メーカーやさまざま文化でつくられてきた。日本語の起き上がりは起きて(get up)立ち上がる(arise)という意味である。玩具の勝手に起きあがるという特徴から、成功する、不幸なできごとを乗り越える、不運から逃れることになぞらえている。
運動スキルが発達するころの小さな子供のためにおきあがりこぼしを勧める玩具メーカーもある。子供がたたいてもおきあがりこぼしは転がっていってしまうことがない。