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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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蒼氓(そうぼう) /山下達郎

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蒼氓(そうぼう) /山下達郎 「歌詞付き」

蒼氓(そうぼう)山下は「僕は80年代前後によくL.Aに行ってたんだけど、KJLHというFM局があって、80年代前半にLAに行った時、毎日ラジカセでそのFM局の番組を録音しておくの。で、日本に帰ってきてから、そのテープを聴いてみたらえらくいい曲があったんだよね。

でも曲名の紹介が入ってなくて、誰が歌ってるのか、なんてタイトルの曲なのか全然わからなかった。結局そのテープはどっかに消えちゃって、わからないんだけど、ともかくその曲の雰囲気がずっと頭に残っていて、そんな感じでつくりたいと思った。出来上がりは全然違うものになったけど」という。

曲制作の動機については、「僕の中にはゴスペルに対する憧憬が昔からすごくあるんだけど、ゴスペルとは宗教と不可分だからホーボー・ソングとはまた違った精神的な要素が強い。僕は10代の時からアメリカの音楽を浴びるように聴いて育ったわけだけど、アメリカの音楽はキリスト教と密接に繋がっているから、ラスカルズとかカーティスとかにのめり込んでいけばクリスチャニティに対して漠然とした共感を抱くようになるのは当然で、極端な事を言えば僕はクリスチャンになろうと思えば、いつでもなれるんだ。」

それには幼少期、カトリック系幼稚園に通っていて賛美歌などを日常的に歌っていたことや、両親が共働きである中、当時の担任の幼稚園教諭が休日に『聖衣』、『十戒』といったキリスト教や聖書を題材としたスペクタクル映画を観に連れて行ってくれた、など、本当に身近な体験も下地として大きく影響しているという。

「大人になってゴスペルをたくさん聴くようになった時、当然、その背景としてのキリスト教を意識せざるをえなかったし、音楽が宗教的なものを背景にして何倍にも力が増幅される、その力を考えるようになった。

日本では今でもそうだけど、ブラック・ミュージックといっても、いつも形式をなぞる程度で終わってしまう。そのせいかどうか、自分の知る限り、日本では“ゴスペルが好きです”という人の音楽なのに、どこか排他的というか、突き放すような冷たさを持っていたりものが多い気がする。

でも僕は、前々からゴスペルの本質は包容力だと思い続けてきた。で、なんとかゴスペルの持つクリスチャニティのような見知らぬ誰かと喜怒哀楽を共有できるような音楽を作りたいと思い続けてきた。この事が<蒼氓>を作ったそもそもの動機なんだ」と語る一方で、突き詰めて考えると、この曲を制作する直接の動機になったのはYMOの出現だったという。

ビューティーこくぶ 山下達郎 蒼氓 ものまね紅白歌合戦 2019.05.17

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