兄
「僕は委員会に報告した 君は歴史を変えるほど詳しく知ったわけではないから
条件付きでここに留まることを認めたんだ
その条件は、君がこの世界で大切な人間で、君がいなくなれば困る人がたくさんいること
だから僕は君の周りを調べた結果、君はこの世界で有用な人間だと分かった
でも、由美子は戻らなければならない」
克雄「待ってください この人を連れて行かせないぞ!」
克雄は由美子を好きになっていた
「君の気持ちは分からないでもない だが、もし君が明治時代で一生暮らせる自信があるかね?
テレビどころか、電燈がようやく一般家庭にゆき渡りはじめて、伝染病が流行した時代の
ものの考え方になりきれるかね? 由美子も耐えられないだろう そうなってからでは遅いのだ
自分ばかりか、周りの人まで不幸にしてしまう」
由美子
「私も、昨夜から今日にかけて感じ続けていたの
この世界では1人を独占することはできないし・・・長原さんにはいいお友だちがいるわ」
「さよなら」と言って、兄妹の姿はみるみるかすんで、あとには茂みが残った
その後の生活で忘れていた由美子のことが、砂場を見て思い出された
陽介「彼女はもう二度と現れはしない それでいいじゃないか」
そう 由美子はもうこの世界には存在しない
克雄は1号棟に歩きはじめた
「僕は委員会に報告した 君は歴史を変えるほど詳しく知ったわけではないから
条件付きでここに留まることを認めたんだ
その条件は、君がこの世界で大切な人間で、君がいなくなれば困る人がたくさんいること
だから僕は君の周りを調べた結果、君はこの世界で有用な人間だと分かった
でも、由美子は戻らなければならない」
克雄「待ってください この人を連れて行かせないぞ!」
克雄は由美子を好きになっていた
「君の気持ちは分からないでもない だが、もし君が明治時代で一生暮らせる自信があるかね?
テレビどころか、電燈がようやく一般家庭にゆき渡りはじめて、伝染病が流行した時代の
ものの考え方になりきれるかね? 由美子も耐えられないだろう そうなってからでは遅いのだ
自分ばかりか、周りの人まで不幸にしてしまう」
由美子
「私も、昨夜から今日にかけて感じ続けていたの
この世界では1人を独占することはできないし・・・長原さんにはいいお友だちがいるわ」
「さよなら」と言って、兄妹の姿はみるみるかすんで、あとには茂みが残った
その後の生活で忘れていた由美子のことが、砂場を見て思い出された
陽介「彼女はもう二度と現れはしない それでいいじゃないか」
そう 由美子はもうこの世界には存在しない
克雄は1号棟に歩きはじめた