NGC4755は、南十字座にある散開星団。その美しさから宝石箱(The Jewel Box)の名で知られる。
南十字座のβ星ベクルックスの西南方向に位置し、およそ100個ほどの星が集まる若い星団である。赤色超巨星を中心に青白く輝く若い恒星が多数取り囲むその姿は大変美しい。実視等級は4.2等。星団の大きさは約20光年。地球からの距離は6,400光年程度と推測されている。
1751年から1752年にかけて、南アフリカにおいてニコラ・ルイ・ド・ラカーユにより発見され、南十字座のκ星として登録された。その経緯からみなみじゅうじ座κ星団(κ Crucis Cluster)とも呼ばれる。
このブログでパソコン版の背景画像は1994.11.3未明にチリの山中で固定撮影した南十字星だが、残念ながらすぐ隣にあるNGC 4755(宝石箱)は画角から外れてしまった。これを初めて知ったのが、このブログのネタにもなった銀河宇宙オデッセイである。そのロケは、南米チリのラスカンパナス天文台で行われた。1990年当時の画像だが、その神秘的な美しさには圧倒されてしまった。