株式会社オリエンタルから抜粋
オリエンタル社は37年に『即席カレー』に次ぐ第2弾商品を発売。カレー本体とは別にチヤツネ(天然調味料)を添えた『マースカレー』で、後年、各社が導入するスパイス別添タイプのはしりとなりました。
40年代後半以降、インスタント・カレーの主流が固形ルゥに変わっていくなかで、粉末カレーの同社は苦戦を強いられていったのですが、それでも同社は固形ではなく粉末にこだわり続けました。
というのも、固形ルウはその形を保つために比較的融点の高い油脂を使うのですが、その高融点の油脂(硬化油)が健康上問題になった時期がありました。当初から添加物をできる限り少なくし、自然な食品作りを目ざしていたオリエンタルは、これをきっかけに固形ルウを作らない方針にしたのです。
いまオリエンタルの主力となっているのはレトルト・カレーですが、そうした商品にも、より自然な食品作りという考えは受け継がれています。