巻上 公一(1956年1月25日 - )は日本の音楽家、プロデューサー。作詞、作曲家であり、歌手に留まらないヴォイスパフォーマーとして国際的に知られている。演奏は、口琴、テルミンなどの特殊なものから、コルネット、ベース、エレクトロニクスなど複数の楽器をこなす。熱海市出身。神奈川県立小田原高等学校卒。
ノンジャンルなバンド「ヒカシュー」のリーダーである。デビュー当時は「テクノ御三家」の一つにも数えられたが、例外を作り出す音楽を真骨頂としている希有なバンドとして長期的に活動している。自らをパタフィジックソングとインプロのグループと定義している。
また、トゥバ共和国やモンゴル国などの伝統的な歌唱法「ホーミー(ホーメイ)(喉歌)」の研究者・歌手としても知られている。1994年(平成6年)に、来日中のトゥバ共和国のホーメイ歌手の歌を聴いて魅了され、その場で頼んで習い始めた。翌年にはトゥバ共和国を訪問。以来毎年訪問しては現地の演奏家と交流を続けている。また日本国内でもホーメイを教える催しを続けている。
1998年に作演出音楽を担当した世界初の口琴室内オペラ「ホムス~ぼくは頭をびょんびょんした」で、スイスの超絶口琴演奏家アントン・ブリューヒンを招聘。口琴ブームの火付け役となった。
自著『声帯から極楽』で、歌唱の可能性の拡張をめざすとした「超歌唱法」の実践普及活動として、東京西新宿の常円寺や多摩川のいずるばで、ヴォイス・パフォーマンスのワークショップを毎月一回開催している。