(6) 場末のホテル

(6)場末のホテル

成田空港から狭いエコノミークラスでは睡眠も浅くなり、ホテルに着くまで頭がボーッとしています。着いたホテルは場末の様相を呈していました。場末感が漂う部屋を銀塩カメラで撮影しようとしたらミラーが引っかかって動きません。

撮影機材はリュックに入れていたのですが、輸送の衝撃が大きかったのかも知れません。ミラーを直そうと触ったら、指はなぜかシャッター羽根を触っていました。普通ではない心理状態で操作するといけませんね。シャッター羽根が動かなくなり、銀塩カメラが故障しました。

やりきれない思いを殺しながら持ってきたビデオカメラ２台をフル稼働することにしました。思えば昨年はビデオカメラが故障して旅の後半は銀塩カメラが活躍していました。疲れを溜めたまま機材を触るとロクなことがありません。カメラのために買ったフィルターも使えず宝の持ち腐れです。

性格的に場末感溢れる設備は好きなので、ビデオカメラのデジカメで場末の部屋を撮影。これでも１泊10,226円です。皆さん信じられますか？冷蔵庫の冷凍室は霜取りされていないので氷河期の再来のような霜がびっしりと着いていました。またクーラーは付いていたのですが、洗面所に１基しか置いていなかったです。

昨日借りたレンタカーでポートランド空港周辺を右側通行したのですが、まるで慣れず３度も後続の車からクラクションを鳴らされました。煽って来られると平常心で運転ができず、何度かヘンな道に入りホテルに着くまで非常に時間がかかりました。カーナビと隣にいた相方がいなければ運転が出来なかったかも知れません。

そのおかげで翌朝は、一度もクラクションを鳴らされずに運転が出来ました。ただアメリカ国道５号線は高速道路のような作りで、信号が無く後続車がビュンビュン飛ばしてきます。神経の休まる暇がなく、今回のホスト先であるジェシー宅に着いてからドッと疲れが出て2時間仮眠しました。

ポートランド空港のポスター