唐津くんち(11月2~4日)を前に、十四番曳山(やま)「七宝(しちほう)丸」(1876年製作)が1年がかりの修復を終え、2016年10月16日、唐津市内でお披露目された。豪華絢爛(けんらん)な漆塗りの竜頭と火炎の輝きがよみがえり、製作当時の蒔絵(まきえ)の技を駆使した松竹梅の図柄も復活した。市中心部の14カ町がもつ曳山の中でも江川町の七宝丸は最大級で、迫力ある姿と相まって輝きを増した細工が本番で注目を浴びそうだ。
曳山の修復・総塗り替えは一昨年の鳳凰丸(大石町)以来。兜(かぶと)や獅子の形が多い曳山にあって、鳳凰丸と同じ数少ない舟形。総高6.3m、重さ3tという他町も一目置く大きさで、名前の由来は宝珠、打ち出の小槌(こづち)、勾玉(まがたま)など七つの宝物を持っていることによるという。