ふくろう星雲(M97 NGC3587)はおおぐま座にある惑星状星雲である。丸い星雲の中にやや暗い部分が二つ並んで存在しており、フクロウの顔のように見えることからその名が付けられている。シャルル・メシエの共同研究者であったフランスのピエール・メシャンによって1781年に発見された。「ふくろう星雲」と名づけたのはイギリスのウィリアム・パーソンズで、彼のスケッチが残されている。
星雲の実際の形は円柱状の円環で、地球からはこの円環を斜めから見ていると推定されている。物質の少ない円環の両端の穴がフクロウの目に相当している。
ふくろう星雲は惑星状星雲としては大きい部類に入るが、同時に微かな天体でもある。誰にとっても眼視的に十分な模様は捉えられておらず、その構造は大口径の望遠鏡による写真による以外ない。ジョーンズは「見るだけでもかなり難しい。口径15cm以下の望遠鏡では見逃す。北斗のマスが高くかかり、良い気象条件の時を選ばなければならない」としている。