1980年、イアン・カーティスの自殺によりヴォーカリスト兼作詞家を失ったジョイ・ディヴィジョンは活動停止を余儀なくされた。残された3人のメンバー(バーナード・サムナー、ピーター・フック、スティーヴン・モリス)は話し合いの末、音楽活動を継続することを決意。以前に交わした「メンバーが一人でも欠けたらジョイ・ディヴィジョンの名前でバンド活動は行わない」という約束に基づき、新バンドは「ニュー・オーダー」と名乗ることになった。また、紆余曲折の末にバーナード・サムナーがイアン・カーティスに代わるヴォーカリストを務めることになった。
1981年5月、古巣のファクトリー・レコードからシングル『セレモニー』でデビューを飾ると、11月にはアルバム『ムーヴメント』を発表。これらの作品はジョイ・ディヴィジョンの延長線上ともいえる陰鬱なサウンドに彩られていたが、同年12月のシングル『エヴリシングス・ゴーン・グリーン』では電子音を用いたエレクトロ寄りのアプローチをみせ、新境地を開く。また、1982年には当時モリスのガールフレンドで将来の妻であるジリアン・ギルバートを四人目のメンバーとして加えた。