いなかっぺ大将は川崎のぼるによる少年漫画作品。1968年(昭和43年)から数年間、小学館の学習雑誌で連載。テレビアニメ化、映画化されており、イタリアなどでも放送された。主題歌を「吉田よしみ」名義で天童よしみが歌っている。
青森から上京して来た少年、大ちゃんこと風大左衛門は一流の柔道家を目指し、ニャンコ先生と共に修業に励むつもりが、いつもずっこけてばかりの日々を続けている。赤い越中褌に、風呂敷で作った袴がトレードマーク。上は胴着。亡き父に柔道を極めろと言われ、上京して来た。ニャンコ先生から必殺技「キャット空中三回転」を習得し、小学生ながら黒帯の腕前である。
基本的に気のいい純朴な少年だが、美女を見るとてんでだらしなくなったり、時折お漏らしをしたり、涙もろく独特のアメリカンクラッカー状の涙を見せたり、音楽(日本民謡の他、社交ダンスで使われるワルツ、タンゴ等)を聴くとかなり上手に踊り始め、しまいには丸裸になってしまうなど、「ずっこけ」行動が玉に瑕。人前で褌一丁に自らなることはあるが、さすがに最後の1枚を失った時は羞恥心が働く。一人称は「わし」で語尾の「~だス」が特徴。山奥で小さいときより動物達と過ごし、動物と会話することができる。
いなかっぺ大将に出てくる西一が大阪人のステレオタイプなら、大ちゃんも青森県人のステレオタイプになると考えられる。
実際に生粋の青森出身者から言わせてもらうと、一人称は「わ」で語尾は「~んだねス」となる。恐らく、津軽地方の少年をモデルにして描かれたものと思われる。
作者の川崎のぼる先生が大阪府大阪市出身なので西一が大阪人のステレオタイプなら分かるような気がする。