小川原湖は、青森県上北郡東北町にある汽水湖。日本の湖沼では11番目の面積規模を有する。この湖には「青森県上北郡東北町大字大浦字小川原湖191番地」と住所が定められている。
青森県の東部に位置する。面積は青森県内最大。最深部は25mに達するが岸から200m程度までは水深2m前後の浅い部分にて形成される。海面水位が湖面水位より高くなる時期には海水が高瀬川を逆流し、湖に注ぎ込む。小川原湖周辺には尾駮沼、鷹架沼、市柳沼、田面木沼、内沼、姉沼などの湖沼群が分布しており、これらを総称して小川原湖湖沼群と呼ぶ。
小川原湖湖沼群周辺には豊かな自然が残り、多種多様な生物体系を構成しており環境省より日本の重要湿地500、日本の音風景100選の指定を受けている。湖沼群の一部においてはマリモが生育しており、小川原湖では近年汽水性のマリモの仲間である「ウィットロキエラ・サリナ」(Wittrockiella salina)の存在が確認された。これは日本では初めてのことである。かつて小川原湖ではイトウが生息しており、約1トンの水揚げが記録されたこともあったが、1943年頃に絶滅した。鳥類としては、オオハクチョウ、コハクチョウの渡来地となっている。
水産資源が豊富なことから宝沼とも呼ばれる。主要な水産資源は、ワカサギ、シラウオ、ハゼ、ヤマトシジミ、ウナギ。小川原湖漁業協同組合がこれらの管理・漁獲を行っている。遠浅のため、夏季には湖水浴客で賑わう。冬季には湖面が結氷し、ワカサギの穴釣りが楽しめる。七戸川の旧河川である花切川は、ヘラブナ釣りの名所のひとつである。