「君に、胸キュン。」はイエロー・マジック・オーケストラの7枚目のシングル。1983年3月25日にアルファレコード(Y.M.O.レーベル)よりリリースされた。
YMOのオリジナルアルバム『浮気なぼくら』の先行シングルとしてリリースしたテクノ歌謡。YMOのシングルとしては一番売れた楽曲で、表題曲はカネボウ化粧品のCMソングに使用された。「かわいいおじさんたち」というコンセプトで発表され、今までの無機質なイメージとは全く違う、アイドルのような爽やかないでたちの3人がパフォーマンスを披露した。立花ハジメが監督したPVでも3人が振り付けをつけて踊っていることも含め、それまでの路線と大きく一線を画した。作詞は細野晴臣のかつてのバンドはっぴいえんどのメンバーの松本隆が担当。CMのキャッチ・コピーである「胸キュン」というキーワードをそのまま使用した。
このシングルで、オリコンチャートや『ザ・ベストテン』などの歌番組などでランキング1位の獲得を目指したが、オリコンチャートでは最高位2位、『ザ・ベストテン』では最高位3位という結果であった。TVやライヴでは高橋幸宏はドラムではなく、ギターを持つ(演奏はしない)。ドラムパートは打ち込み機材(LM-2)をそのままTVスタジオに持ち込んで使用していた。テレビCMとこの曲のヒットにより、「胸キュン」という単語が世間一般で使用されるようになった。