ビハインド・ザ・マスク(BEHIND THE MASK)は、坂本龍一作曲、クリス・モズデル作詞の楽曲。初収録は1979年にリリースされたイエロー・マジック・オーケストラ(YMO)のアルバム『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』である。しかしライヴでは1stアルバム発売前のデビューライヴから演奏されている。坂本がセイコーのCM曲としてすべて手弾きで作成した曲がベースとなっており、そのトラックはYMOのベストアルバム『UC YMO』に収録されている。
それまで難解なコード進行を得意としてきた坂本龍一だったが、ここでは単純なロックのコード進行(F-D♭-E♭-Cm/C)を使用している。メロディは坂本と高橋幸宏が共同で担当したため、ある時期まで高橋が作曲者として連名でクレジットされていた。本曲は数多くのカバーバージョンが示すように、海外での評価が高い。しかし細野晴臣と高橋は、この曲を初めて聴いたとき非常に当たり前の曲と思ったらしく、特に細野はこの曲のすばらしさを認識できなかった自分自身に対して「プロデューサーとしては失格」と発言している。海外ツアーで本曲を演奏すると聴衆が踊り出す現象が起こり、坂本が「この曲だけは現地の聴衆が『ロックンロールだ!』と騒いだ」と何度か語り、その理由が作曲者自身にも何故だか判からないと発言していた。