ネレイドは、海王星の第2衛星。ジェラルド・カイパーによって発見された。名前はギリシア神話の海の精ネレイデスに由来する。海王星の衛星の中ではトリトン、プロテウスに続いて3番目に大きい。
軌道が既知である太陽系内の衛星で最も軌道離心率が高く(非衛星ではセドナ (e=0.86) の例がある)、非常に細長い楕円軌道をもつ。この特徴的な軌道のため、小惑星もしくはエッジワース=カイパー・ベルト天体が海王星の重力に捉えられたものと考えられている。また、公転周期はほぼ1年である。
自転周期は0.48日と計測されているが、この周期は観測するごとに、誤差の範囲を超えて違う値を示す。これは、ネレイドが歳差運動で自転周期が変化しているか、あるいは不規則回転をしている可能性を示している。不規則回転している天体の例では、土星の衛星ヒペリオンがある。
1989年にボイジャー2号が海王星に接近した際に撮影されたが、距離があまりに離れていたために詳細な映像は得られなかった。ネレイドの色は、可視光では灰色である。 より外側を公転する衛星ハリメデは色が似ており、ネレイドの破片ではないかとも考えられている。