S/2004 N1 は、2013年7月1日に発見された、累計で14個目の海王星の衛星。海王星に衛星が発見されるのは2003年のネソ以来。S/2004 N1 は、ハッブル宇宙望遠鏡によって2004年から2009年に撮影された150枚の写真を分析し、微小な点が公転している事から衛星である事が分かった。このため、仮符号の年数は2004となっている。明るさは26.5等級と、肉眼で見える恒星の明るさの下限の1億分の1以下である極めて暗い天体である。あまりにも暗い天体のため、1989年に接近観測を行ったボイジャー2号による撮影では発見されなかった。
S/2004 N1 はその明るさから、直径は最大でも19km、もしくは16kmから20kmであると推定される微小な衛星である。これは知られている全ての海王星の衛星の中で最も小さい。トリトンより内側の軌道を公転する小さな衛星は、海王星の誕生と共に形成されたものではなく、トリトンが海王星に捕獲された前後に発生した天体衝突により生じた破片が元になっているのではないかと推定されており、S/2004 N 1 もそのうちの1つであると考えられる。