Quantcast
Channel: スチャラカでスーダラな日々
Viewing all articles
Browse latest Browse all 7530

海王星の環

$
0
0

Neptune, its rings and Moons - Voyager 2

海王星の環の画像海王星の環は、5つの主要な環から構成されている。この環の存在は、1984年にアンドレ・ブラヒックにより予測され、1989年にボイジャー2号の観測により確認された。最も密度の濃い部分でも、土星の環の密度の薄い部分であるC環やカッシーニの間隙程度であり、海王星の環のほとんどは薄く宇宙塵に富み木星の環に似ている。

海王星は5つの環を持ち、惑星からの距離が近い順にガレ環、ルヴェリエ環、ラッセル環、アラゴ環、アダムズ環と呼ばれる。これらの明瞭な環に加え、ガレ環とルヴェリエ環の間に、非常に薄い物質のシートがあり、さらに内側にもある。環のうち3つは細く、幅は約100kmかそれ以下であるのに対して、ガレ環とラッセル環は広く、その幅は2,000kmから5,000km程度。アダムズ環は、5つの明るいアークを含む。

海王星の環は、多量のμmサイズの塵を含み、その割合は20%から70%に達する。この面で、海王星の環は、塵の割合が50%から100%になる木星の環と似ており、塵の含量が0.1%以下と少ない土星の環や天王星の環とは異なる。海王星の環を構成する粒子は暗い物質からなり、それは恐らく放射線によって生成した有機物からなる氷の混合物である。環の色は赤みがかっており、ボンドアルベドの値(0.01-0.02)は天王星の環や海王星の内惑星の値に近い。通常は透明であり、光学的深さは0.1を超えない。全体として、海王星の環は、木星の環と似ている。

海王星の環は、天王星の環と同様に、比較的若く、その年齢は太陽系の年齢よりかなり小さいと考えられている。同じく天王星の環と同様に、海王星の環は、かつての内惑星の衝突による破片でできていると考えられている。この衝突によって小衛星帯ができ、環の塵の供給源になったと考えられる。これは、ボイジャー2号が天王星のメインの環の間に観測した薄い塵の帯と似ている。

海王星の衛星と環の概略
海王星の衛星と環の概略。実線は環、破線は衛星の軌道を表す。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 7530

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>