チタニア(Uranus III Titania)は、天王星の第3衛星で、天王星の5大衛星の1つである。天王星の衛星の中で最も大きい。1787年1月11日にウィリアム・ハーシェルによって発見された。
チタニアは、約50%が氷、30%が珪酸塩岩、20%がメチル基を持つ有機化合物によって構成されている。表面には巨大なメッシーナ渓谷が走る。その規模は地球のグランド・キャニオンより大きく、火星のマリネリス峡谷や土星の衛星テティスのイサカ・カズマ(イサカ峡谷)と同規模。白く磨かれた表面を持つ点では、アリエルとの類似性が認められる。
2001年9月8日に掩蔽が観測された際、チタニアにはほとんど大気がないか、あったとしてもトリトンや冥王星よりも希薄だということが判明した。チタニアの表面にある谷や溝は、シェイクスピア作品に登場するイタリアの地名、ルペス(断崖)は同じくフランスの地名、クレーターはシェイクスピア作品の登場人物から名付けられている。