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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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M87(NGC 4486)

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M87
M87

M87と中心からのジェットM87(NGC 4486)は、おとめ座にある直径12万光年もの大きさを持つ巨大な楕円銀河である。太陽系が属している銀河系(天の川銀河)と比較して、直径は比較的近いが、球に近い形状(タイプE1)をしているため、体積ははるかに大きい。おとめ座のこの領域には、M87の周囲にも多数の銀河が存在しており、それらの銀河を総称しておとめ座銀河団と呼ぶ。

M87は1781年にシャルル・メシエによって発見されメシエカタログに加えられた。彼は「星のない星雲。8等星に近い。M84,M86と同じくらいの明るさ」と記している。1918年、H.D.Curtisはこの銀河の中心から延びるジェットを発見した。このジェットは口径の大きな望遠鏡であれば可視光でも確認することができる。M87の中心部から放出されているジェットの長さは5000~8000光年にも及ぶと推定されている。また、1000個以上の球状星団に取り囲まれている。

M87は強い電波を放射している。おとめ座の領域から来ている強い電波源をおとめ座A(Virgo A)と呼んでいたが、観測機器の分解能が増したことで電波源がM87であることが分かっている。高い活動性を持つことから、M87の中心にはブラックホールが存在しているのではないかと考えられてきた。1994年には、M87の中心に太陽の約30億倍の質量を持つブラックホールが存在するであろうという証拠が、ハッブル宇宙望遠鏡の観測により発見された。

活動銀河核と呼ばれる、高エネルギーを放出しているブラックホールの周囲には、エネルギーを生み出すためにディスクやトーラスと呼ばれる構造が存在すると考えられてきた。しかし、2001年にハワイのジェミニ望遠鏡で観測されたデータからは、M87の周囲には予想されたトーラス構造は認められず、エネルギーの由来には疑問が残る。

口径6cmの望遠鏡でやっと丸い光のにじみに見える。口径10cmの望遠鏡では丸く、周辺がしだいに暗くなっている様子がわかる。口径20cmでもあまり変化はないが、南西に銀河NGC4478、NGC4479が見えてくる。南に明るい銀河のNGC4486Aがあるが、ほとんど恒星状にしか見えない。

M87の位置
M87の位置

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