あかつきは結果的に金星でパワードスイングバイを行う形となり、公転周期224.7日の金星よりやや内側を203日で公転する、近日点約9000万km、遠日点約1億1000万kmの軌道に移った。太陽の周りをあかつきが約11周する間に金星は約10周して「周回遅れ」になるため、2016年12月と2017年1月に両者は再び接近する。2010年12月8日の宇宙開発委員会で、JAXAはこの時に金星周回軌道への再投入を行う可能性を追求すると報告した。
JAXAは2015年12月7日8時51分から「あかつき」の金星周回軌道投入のため、姿勢制御用エンジン(RCS)噴射を計画通り約20分実施。所要の噴射時間が得られたことが確認され、12月9日に金星周回軌道に投入された。2015年12月9日、あかつきは3台のカメラ (LIR, UVI, IR1) を起動し、約60万kmの距離から金星を撮影した。