ニューホライズンズの望遠撮像装置「LORRI」による観測データから、基本的な謎であった冥王星の大きさが明らかにされた。その直径は2370kmで、従来の推定値よりやや大きい数値となっている。
「結果は推測通りでした。冥王星は、太陽系内でこれまでに知られている海王星以遠の天体の中で一番大きいことがわかりました。1930年の発見以来、その大きさについて論議が続いていましたが、やっと終止符を打つことができました」(米・ワシントン大学のBill McKinnonさん)。
冥王星が少し「大きくなった」ことで、従来の想定よりも密度は少し低くなり、内部の氷の割合は高くなる。冥王星の大きさが数十年間も謎であった理由は、大気という複雑な要素のためだ。一方で最大の衛星カロンには大気が無いため、地上の望遠鏡からでも簡単に直径がわかる。ニューホライズンズの観測により、これまでの値(直径1208km)が再確認された。