シャチハタの印面はスポンジ状の多孔質ゴムで出来ており、内部にインキを染込ませることで朱肉やスタンプ台なしでの押印を可能にしている。製法は、ゴム、カーボン、食塩を練りこんだ原料を型につめて成形し、煮熟することで内部の食塩を溶かし、多孔質のスポンジ状印面をつくる。
浸透印タイプの印章は公文書などへの使用は認められていないことが多い。これは、素材がゴムであるため押し方や経年変化による劣化などにより同一スタンプでも印影が変わる可能性があること、時間が経過するとインキが薄くなること、大量生産であるために別のスタンプでも同じ形状の文字が押印できることなどが理由である。代表的な使用例としては、社内での確認印や宅配便の受取印・認印などである。
当初は、日の丸の旗印がマークだった。しかし日の丸を登録商標にしてはならないとの指摘を受け、創業者である舟橋金造の名古屋のシンボルは名古屋城の金鯱だとの判断からシャチホコが描かれた旗、すなわち「鯱旗」に変更した。それがシヤチハタというブランド名の由来である。