1960(昭和35)年10月2日、前年まで6年連続最下位だった大洋が、三原脩監督の就任1年目に甲子園球場でリーグ初優勝を決めた。日本シリーズでも圧倒的不利の予想を覆し大毎にすべて1点差の4連勝。意表を突く作戦と選手を掌握した知将の戦いぶりは、「三原マジック」とたたえられた。
川崎球場はこの試合が唯一の日本シリーズ開催となったが、大洋が4連勝で優勝したため最初の2試合だけで終わりとなり地元・川崎での胴上げは果たせなかった。その後1978年以後に本拠地としたロッテも川崎時代には一度もリーグ優勝ができなかった。大洋の後身・横浜ベイスターズが地元で初めて日本一の胴上げを果たすのは、1998年の日本シリーズ・西武戦となる。