コーン星雲はNGC 2264を構成する4つの天体の一つで、HII領域である。いっかくじゅう座方向にある。1785年12月26日にウィリアム・ハーシェルが発見し、ハーシェルによりH V.27と命名された。コーン星雲は地球から800パーセク、つまり2,600光年先にある。円錐形状をしているためこの名で呼ばれている。日本語では「円錐星雲」と訳して呼ばれることもある。
コーン星雲の周りはクリスマスツリー星団 (Christmas Tree Cluster) が取り囲んでいる。ニュージェネラルカタログの定義によるとNGC2264は星雲だけではなく、クリスマスツリー星団を含んだ呼称である。南はNGC2264の南端から、北は3.9等級で輝くクリスマスツリー星団の位置まで達している。いっかくじゅう座の中では北部に位置し、コーン星雲の北部はプロキオンとベテルギウスを結んだ線の中間位置にくる。
円錐形状は、冷たい水素分子から成る暗黒星雲部分と、NGC2264で最も輝いているいっかくじゅう座S星からのイオン化した水素を含む塵が光を発する輝線星雲からできている。輝線星雲部分の長さは約7光年(角度にすると10分)であり、地球から2,700光年の距離にある。この星雲は、非常に大きな天体複合群の一部である。その拡大写真が1997年にハッブル宇宙望遠鏡に撮影されている。