NTTグループねぶた・ねぶた師 北村 春一
源氏に捕らえられた景清は牢屋に入れられ、源氏方は平家が遺したとされる宝物の在り処を聞き出す為に拷問を繰り返した。しかし景清は一向に口を割らず「敵からの物は口にしない」と水さえ飲まない、そこで源氏方は妻の阿古屋と娘の人丸を牢屋の前に連れて来て責め、これを見た景清は卑怯な手段に怒りを爆発させ、太い縄を引きちぎり牢の格子を蹴破り大暴れした。
ねぶたはこの「牢破り」の場面。景清は源氏に生け捕りにされ、獄中で食を絶って自決した逸話から庶民の英雄的存在になり数多くの伝説を残している。最後まで抵抗した景清の姿は敗者の意地と不屈の精神を表し、我慢強く信念を貫く日本人の心を表現している。
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