ニジマス(虹鱒)は、サケ目サケ科に属する淡水魚。食用魚であり、釣りの対象にもなる。体全体にはっきりした黒点があり、エラから尾びれにかけての体側部に赤から赤紫色の模様があるのが特徴。繁殖期のオスに現れる婚姻色として、非常に見事な虹色の光沢が発色し、レインボートラウトとも呼ばれる。
日本での歴史は、関沢明清により1877年(明治10年)にアメリカ合衆国カリフォルニア州から移入されたのが最初とされている。これ以後、各地の渓流や湧水地帯で養殖放流が盛んに行なわれた。その個体の一部が北海道知床半島、摩周湖、幌内川などのような一部の地域で自然状態で定着した外来種となっている。カリフォルニアからの複数回の移入により、原産地の遺伝的多様性を受け継いでいる。