まず最初の ISO 1600 では映像はほとんど真っ暗。さすがに周囲までは見えず中央に炎が揺らめいているのが見えるだけです。ここからISO 3200、6400、12800、25600、51200、102400、204800と段階的に感度を変えていくのですが、ISO 6400 で水平線が見え始めたところから小舟、人物、草の色などが次第に明らかとなっていく様子が良く分かります。
最終的に ISO 409600 で撮影された映像は、ほぼ夕暮れ時ぐらいにまで明るくなり、カラー暗視カメラと言ってよさそうなレベルに達しています。
これは、来年3月20日に北大西洋で見られる皆既日食でオーロラと皆既日食のコロナが同時に撮影出来ることを意味するものだと思います。この1サロス前の1997年3月9日にはシベリアで皆既日食が見られましたが、その時はコロナより20度画角が離れたところにヘールボップ彗星がありました。今の技術ならこれを同時に撮れたはずです。今後大彗星は望めそうもないものの、オーロラとコロナが同時撮影出来る期待を抱かせる機材です。