弘前に桜前線がやってくるのは、4月下旬ころ。華やかな桜が老松と見事なコントラストを描き、弘前公園の中で美しく咲き競います。 人々はその桜の下で花に酔い、酒に酔い、津軽の春を満喫します。
夜になればライトアップされた桜がお城をめぐる濠の水面に浮かび、幻想的な風情を醸し出し、その美しさは訪れる人々を魅了します。現在、公園内にはソメイヨシノを中心にシダレザクラ、八重桜など、52種類約2600本の桜が咲き誇ります。
ソメイヨシノの場合、樹齢100年を超えた老木でも1つの花芽から咲く花の数が4個から5個と多いのが特徴で、 満開の枝をじっくり眺めてみると花にボリュームがあり、どっしりと咲く優美な桜は、日本一の徹底した管理から生まれています。
弘前公園の桜は散り際まで人々を魅了します。 花びらが濠の水面を流れていく「花筏(はないかだ)」、花びらで濠を埋め尽くすほどの「桜の絨毯」も話題となっています。