青森県弘前市の桜田宏市長は2020年4月1日、新型コロナウイルスの感染状況を踏まえ、花見シーズンの弘前公園を全面閉鎖すると発表した。期間中は、公園内にある3カ所の門を閉門し、そのほかの8カ所の入り口にバリケードを設置する。
市によると、閉鎖するのは園内の桜の開花時期にあたる10日午後6時から5月6日まで。外堀付近の歩道でも人が密集しないよう警備員を配置する。例年、花見客用に岩木川河川敷に準備している臨時無料駐車場は設置せず、ぼんぼりの設置や夜間照明、桜の開花情報の配信なども取りやめる。
同市では弘前公園で開催を予定していた「弘前さくらまつり」もすでに中止が決まっている。同市は一連の中止を受け、過去の祭りの画像や映像などをインターネット上で発信することも検討しているという。
桜田市長は「楽しみにされていた方もたくさんいると思うが、不特定多数の方々が密集する場になることを防ぐためにご理解をお願いしたい」と話した。
弘前公園内を歩いていた同市の40代女性は「突然のことで驚いた。今の状況では仕方がないかとは思うが、きれいな桜が見ることができないのは残念だ」と話した。