その場で吹いている風によって引き起こされた波は風浪あるいは風波(ふうは、かざなみ)と呼ばれる。風が海面に当たると、風と海水の摩擦で海面が波立つ。風浪は波の上部が尖った三角形に近い形をしている。
風が強くなるほど風浪の高さは大きくなる傾向があり見た目の形状も変化する。無風で波の無い状態の時は凪(なぎ)と呼ばれ、海面の質感はほぼ平坦になる。このような状態は「鏡のような海面」とも表現される。風がかすかに吹くと小さな波(さざ波)が立つ。
風速が数メートル程度になると波頭(なみがしら、波の頂上部分)の水が風に飛ばされ、視野を広く見ると海面全体に白い部分がチラチラ、ピョコピョコと動いているように見える。
日本では地域によってはこの状態を「兎が跳ぶ」と表現する。このような風と風浪の形状の関係を利用して、風浪から風速をおおよそ推定できる。