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葉書には「もし、まだ1人暮らしで俺を待っててくれるなら…鯉のぼりの竿に黄色いハンカチをぶら下げておいてくれ。それが目印だ。もしそれが下がってなかったら、俺はそのまま引き返して、2度と夕張には現れない」と書かれていたという。それを聞いた欽也と朱美は、迷わず一緒に夕張に行くことを決心する。
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車は夕張の町に入って行く。もう外を見ていられない勇作に、朱美が景色を逐一説明し、勇作はそれに答える。Image may be NSFW.
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見つからずに「今、風呂屋の前にいるんだけど」と欽也が言うと彼の視線にある物が映っていた。朱実が欽也に声をかけると「ほらー、あれ!」と叫ぶ。視線の先には、なんと何十枚もの黄色いハンカチが風にたなびいていた。力強く勇作の背中を押し出す2人。2人の再会に、言葉は要らなかった。2人は見つめ合い、そして仲良く家の中に消えて行く。
それを見届けた欽也と朱美は、車中で自然に手を握り合い、強く抱き合い、キスをする。夕張の街を背景にこいのぼりの竿に掲げた幸福の黄色いハンカチがたなびく。
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