「S・O・S」は、1976年11月にリリースされた日本のアイドルグループ・ピンク・レディーの2枚目のシングルである。売上枚数は約65万枚(オリコン)、120万枚(ビクター)。
ピンク・レディーにとって初のオリコン1位獲得作品である。発売後しばらくは目立った動きがなく、1977年1月17日付チャートでトップ10入りした。
1位獲得も2月14日付の1週のみとなり、しかも「青春時代」(歌:森田公一とトップギャラン)との50枚差でのオリコンチャート史上最少差枚数での首位であった。ちなみにこの週には前作「ペッパー警部」も10位にランクされている。
オリジナルのレコードでは、曲の冒頭部分にモールス符号による「SOS」(遭難信号)が効果音として使われていたため、放送局では(テレビ局・ラジオ局共に)冒頭部分をカットして放送していた。
遭難信号は、電波法に規定する「目的外通信」の一つ、遭難通信のみに用いられるもので、放送事項や周波数などの無線局免許の枠を超えて行うことのできる最優先事項である。
遭難信号は、放送電波を用いて行うこともできるものであり、効果音といえどもSOSを放送することは「遭難の事実のない遭難信号の発信」となることから、放送できなかった。オリジナルのレコードの冒頭カットは、電波法の規定に従って行われた稀な例である。