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Channel: スチャラカでスーダラな日々
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昭和44年のねぷた

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昭和44年の弘前 HIROSAKI ビデオの後半にねぷたが出ます

下土手町・町印
下土手町・町印

実に印象深い下土手町の町印と前ねぷたです。町印と言うのは、出陣団体の標識のようなものです。前ねぷたは、本ねぷたの前に運行される前座・露払いのような存在です。この前ねぷたは金魚ねぷたです。津軽錦と言う金魚がこの地域の名産でもあるのですが、今では宵宮の露天商でしか見かけなくなりました。

下土手町・前ねぷた
下土手町・前ねぷた

石澤龍峡ねぷた絵
故・石澤龍峡ねぷた絵

上の画像は、故・石澤龍峡絵師が描いたねぷた絵です。毎年ねぷたを撮影しているので、筆の進み具合で絵師の名前まで分かります。これは過去に所蔵していた写真より、一番上の動画からキャプチャして絵師の名前を判断しました。

石澤龍峡絵師は、津軽錦絵協会会長の三浦呑龍絵師を始めとする樽書き法と言う画法の系譜の開祖です。三浦呑龍さん、高橋翔龍さん、八嶋龍仙さんが現在の樽書き法で描く代表格です。いずれも龍峡先生の弟子です。龍峡に因んで龍の字を一字戴いた絵師が樽書画法の絵師です。

樽書画法:下絵を描かずに巨大な和紙に向かって一気に描き進む画法です。これは石澤龍峡先生が始めた画法で、行書体とも言えます。

長谷川達温ねぷた絵
故・長谷川達温ねぷた絵

当時の名絵師だった長谷川達温のねぷた絵です。眼の鋭さが非常に良いです。これも過去に所蔵していた写真より長谷川達温絵師のねぷた絵と判断しました。当時の記録がないので、いずれも画題は不明です。ねぷた絵から推測すると、武田信玄奮戦の図だと思われますが・・・樽書画法以外は、全て下絵画法の絵師です。

下絵画法:ねぷた絵師の殆どは先に1/10の下絵を描き、更に十倍に拡大して描く方法をとっています(下絵画法)。失敗はありませんが、誤差の修正技術が必要な画法です。これは竹森節堂先生が始めた画法で、楷書体とも真書法とも言われます。

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