『ぼくは呼ばない』
高校の柔道部員・道夫は、練習中にふいに頭の中が空白状態になる
その帰り、バス停で派手な女性に声をかけられ、靴まで脱いで追いかけられる
物陰に隠れても見つかって、互いが触れ合った瞬間、またさっきの異様な感覚となる
我にかえると、もう女性はいなくなっていた
家に帰ると、中学時代から文通している大阪に住む服部康子から乱れた字で
“今度の土曜日の午後6時にひとりで東京に着く
どんなことがあっても出迎えてほしい、お願い”と書かれていた
その晩、期末試験を控えて、苦手な英語から始めると驚くほど調子が良い
他の教科も終えて、時間を見たら、わずか1時間しか経っていないことにも驚く
翌日、電車に乗ると、出勤途中のOLに囲まれる
昨日と同じ、憑かれたような目で見て追いかけてくる
学校に着くと、今度は女生徒たちがたちまち寄ってきて、周りの男子生徒はやっかみ始めた
授業では、どの教科でも冴えていた
授業後、再び女生徒に囲まれ、1人が手を握ると力が抜けたように倒れた
まるで彼女からエネルギーを吸い取ったかのように
その混乱の中、クラス担任の川上に呼ばれる
なにか話そうとしていたところに、職員室中の女教師たちが集まってきて、道夫は咄嗟に外に走り出る
高校の柔道部員・道夫は、練習中にふいに頭の中が空白状態になる
その帰り、バス停で派手な女性に声をかけられ、靴まで脱いで追いかけられる
物陰に隠れても見つかって、互いが触れ合った瞬間、またさっきの異様な感覚となる
我にかえると、もう女性はいなくなっていた
家に帰ると、中学時代から文通している大阪に住む服部康子から乱れた字で
“今度の土曜日の午後6時にひとりで東京に着く
どんなことがあっても出迎えてほしい、お願い”と書かれていた
その晩、期末試験を控えて、苦手な英語から始めると驚くほど調子が良い
他の教科も終えて、時間を見たら、わずか1時間しか経っていないことにも驚く
翌日、電車に乗ると、出勤途中のOLに囲まれる
昨日と同じ、憑かれたような目で見て追いかけてくる
学校に着くと、今度は女生徒たちがたちまち寄ってきて、周りの男子生徒はやっかみ始めた
授業では、どの教科でも冴えていた
授業後、再び女生徒に囲まれ、1人が手を握ると力が抜けたように倒れた
まるで彼女からエネルギーを吸い取ったかのように
その混乱の中、クラス担任の川上に呼ばれる
なにか話そうとしていたところに、職員室中の女教師たちが集まってきて、道夫は咄嗟に外に走り出る