ベッチ・カルヴァーリョ(1946年5月5日 -)は、ブラジル・リオデジャネイロ出身のサンバ歌手。ベッチとはエリザベッチ(エリザベス)を略した愛称。
ベッチは富裕層出身の白人の女性でありながら、貧しい黒人のサンバを世に広めた人物として知られる。また80年代にはFundo de Quintal(フンド・ジ・キンタル)や、そのメンバーだったJorge Aragão(ジョルジ・アラガゥン)、Almir Guineto(アルミール・ギネト)、Sombrinha(ソンブリーニャ)、Arlindo Cruz(アルリンド・クルス)などを人々に紹介し、今日のサンバ・パゴーヂを築いた功労者である。
サンバといえばリオだけのものという固定観念を覆すかのごとく、90年代以降は、サンパウロのサンバ、さらに2007年にはバイーアのサンバなども取り上げて、そのフィールドで活躍する隠れたMusico(ムジコ、ミュージシャン)を発掘し、また多くの人々に紹介している。したがって、今もなおベッチの名前はサンバ界における重要人物の1人として多くの人々の尊敬を集めている。