イパネマの娘(Garota de Ipanema)は、ブラジルのアントニオ・カルロス・ジョビンが1962年に作曲したボサノヴァの歌曲。この曲が作られる過程で伝説的に語られているエピソードがある。
当時、ボサノヴァ・アーティスト達は、リオデジャネイロのイパネマ海岸近くにあったバー「ヴェローゾ」にたむろして酒を飲むことが多かった。
このバーに、近所に住む少女エロイーザ(Heloísa Eneida Menezes Paes Pinto 1945年生)が、母親のタバコを買いにしばしば訪れていた。彼女は当時10代後半、170cmの長身でスタイルが良く、近所でも有名な美少女であった。
ジョビンもモライスも揃ってプレイボーイであり、モライスはその生涯に9度結婚したほどの好色家であった。女好きの彼らはエロイーザの歩く姿に目を付け、そこからインスピレーションを得て「イパネマの娘」を作ることになった。