春陽橋北濠の桜並木を撮影して東山魁夷が1950年に制作した《道》を思い出しました。美術の教科書にも載っているくらい大変印象的な作品ですが、道と草しかない茫洋とした光景は東山魁夷の《道》を連想してしまいます。
弘前には比較的昔ながらの手つかずで残されている道路や建物がありますが、春陽橋北濠の桜並木を通る道はその典型です。関東在住だと同じ風景が何年も残っていることなど皆無です。このように下手に手を加えない方が良いこともあるのです。
春陽橋北濠の桜を撮影した続きなので、夕暮れが近づいています。人々の姿は影に埋もれ、より風景が際立つ時間帯です。少し暗めの写真もまた良いものです。
東山魁夷《道》 1950年
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