アンビエント・ハウスの始まりは1980年代の終わり、ハウスとレイブの爆発的なブームの中で生まれた。レイブやクラビングの後の早朝に、レイブで高揚し疲労したクラバー(レイヴァー)の興奮を沈め、肉体と精神を癒してリラックスさせるために聞く音楽の需要が生まれた。アンビエント・ハウスを一躍メジャーにした最初のアーティストはジ・オーブである。彼らはブライアン・イーノやスティーヴ・ライヒなどの環境音楽や実験音楽、そしてピンク・フロイドのようなプログレッシブ・ロックの影響を受けつつ、それらをとハウスを融合させたまったく新しい音楽を作り出した。その後KLFなどのヒットも続き、単にクラビング後のカーム・ダウン音楽としての機能だけではなく、それ自体として独立したジャンルとして成立するようになった。