日本における高速道路の本格的な実現は、昭和30年代の高度経済成長期に入ってからで、モータリゼーションを背景として大都市間を結ぶ幹線高速道路、そして東京をはじめとする大都市内の都市高速道路が急ピッチで建設されていくようになる。これらは国家的施策として計画が立案され、日本道路公団に管理を委ねるかたちで21世紀初頭まで引き続いて高速道路網の整備が促進され続けた。その進展と共に、日本の貨物輸送の主力は従来の鉄道からトラックによる自動車輸送を主軸とするようになっていった。
日本の高速道路の開通は、1963年(昭和38年)7月の名神高速道路 栗東インターチェンジ(IC) - 尼崎インターチェンジ(IC)間(71.7km)が最初である。新幹線開業の前年にあたるこの年に、自動車が時速100kmで疾走する道路誕生のニュースは、世間を大いに沸かせることとなった。また、このルート上にあたる京都市は、政令指定都市のなかで最初に高速道路が走った都市となった。1965年(昭和40年)には、名神高速道路の名古屋 - 阪神地区間の全線が完成し、これまで自動車で5〜6時間を要した移動時間が、2時間程で結ばれることになった。