薄明光線は太陽が雲に隠れている時に雲の切れ間や端から光が漏れ、光線の柱が放射状に地上へ降り注いで見える現象の俗称。通常とは逆に、雲の切れ間から上空に向かって光が出ることもある。地上から見た太陽の角度が低くなる早朝や夕方に見られる。美しい自然現象として、写真撮影の人気も高い。
発生条件としては、積層雲、層雲、乱層雲、巻積雲、高積雲、積乱雲など太陽光線をさえぎる厚みがあり、かつ切れ間のある雲の発生が必要。森や林では、枝葉の間から光が差して同じような現象が見られる。大気がエアロゾル状態にあり、エアロゾル粒子が比較的多く透過率が高いときに起こる。そのため、薄明光線はチンダル現象の一種と考えられている。