同社のテレビCMは1970年から始まった、歌手の青江三奈がシースルーの衣装での出演と共に「あんあ、見え過ぎちゃって、困るのぉ~」と歌うCMソングがお馴染みとなった。このテレビCMは「お色気コマーシャル」として当時強いインパクトを持って受け入れられ、また、比較的長期に渡って流されたこともあり、マスプロ電工・マスプロアンテナの宣伝広告として大きな効果を挙げた。さらに、「~過ぎちゃって、困る」というフレーズは森尾由美にも引き継がれ、「便利過ぎちゃって、困る」と機能の優秀性を訴えるコピーに使われた。
1990年代に入ると、会社内でテレビCMの効果を疑問視する声が出て放送をやめることとなったが、製品等の売上は減少することなく、テレビCMの放送をやめた事で抑制された広告宣伝費用の減少額分がそっくりそのままの金額で利益に移動する形となった。このことはテレビ関連機器のメーカーがテレビCMを否定しかねない皮肉な結果となったが、1970年代に流された前述のテレビCMが「テレビアンテナ=マスプロ電工」を強く印象付け、テレビCMをやめてもその遺産が残っていたに過ぎない、とも指摘された。その後、テレビCMの放送は再開され、1999年放送バージョンには葵千智が出演している。