$ 0 0 2017.8.21の皆既帯(赤枠)と1992年~2014年8月の平均降水量…出典:Jay Anderson■アイダホ州の地理アイダホ州は、アメリカ合衆国北西部のロッキー山脈にあります。州の北はカナダ国境(ブリティッシュコロンビア州)に接し、はモンタナ州とワイオミング州に、西はワシントン州とオレゴン州に、南はネバダ州とユタ州に接する州です。州の大部分が山岳地帯で面積は全米50州の中で14位、ニューイングランド島の面積より広いです。農業と共に林業、鉱業が主な産業。近年は自然を活かした観光業も州の大きな収入源です。コロンビア川とスネーク川のダムや閘門が整備されたことで、州東端にあるルイストン市はアメリカ合衆国の太平洋岸から最も内陸にある海港になっています。ボイシが州都で、2010年国勢調査に拠ればアイダホ州の人口は1,567,582人。アイダホ州の愛称は「宝石の州」で、あらゆる種類の宝石が州内で見つかっています。アイダホ州の西側州境は太平洋から560 km の距離ですが、海洋の影響があります。雲に覆われた冬には湿度が高く、降水量が最も多いです。標高の高い北部州に想像されるほど温度が下がらず、穏やかな冬になります。海洋の影響は州東部で無くなり、降水量は逆のパターンになります。雨の多い夏と乾燥した冬です。季節による気温の変化は激しく、亜乾燥大陸性気候となります。■アイダホ州の標準時間帯アイダホ州には標準時間帯が2つあります。ボイシ都市圏、アイダホフォールズ、ポカテッロ、ツインフォールズが入っている南部は山岳部標準時です。サーモン川の北側、コー・ダリーン、モスコー、ルイストン、サンドポイント各市のある地域が太平洋標準時です。この地域はワシントン州第2の都市であるスポケーン市が近く、商業的にも文化的にもワシントン州を中心に展開しています。右画像では、アイダホ州の標準時間帯を区切るサーモン川を青線で強調しました。サーモン川の北側が左側のオレゴン州・ワシントン州と同じ時差で、夏時間は世界標準時よりも7時間遅くなります。サーモン川の南側が右側のモンタナ州・ワイオミング州と同じ時差で、夏時間は世界標準時よりも6時間遅くなります。皆既中心線が通過する地域は州都ボイシより僅かに北側なので、アイダホ州を通過する皆既帯の夏時間は、世界標準時より6時間遅くなります。アイダホ州の皆既帯で一番晴れる確率の高いのが、人口が5500人しかいないワイザーです。ワイザーのすぐ南にはスネーク川があって、川の南岸は世界標準時よりも7時間遅いオレゴン州となります。ワイザーの8月平均雲量は42%と低く、皆既中の太陽高度は45度。8月の平均降水量は7.9mmです。周辺は地下水を汲み上げてセンターピボットによって灌漑された農場が数多くある乾燥地帯です。