
十万石ふくさやのコマーシャルとして使用されている「うまい、うますぎる」のキャッチフレーズは、棟方志功が残した言葉が由来となっている。版画家として世界的に名を知られる以前の棟方志功は行田市を頻繁に訪れ、作品作りのためのスケッチや、自身の作品の即売会を開いていた。1953年(昭和28年)に十万石ふくさやの初代・横田信三は書道家の渥美大童の紹介を受けて、商品を包装する掛け紙用の作品を依頼するために志功に会い、その際に十万石まんじゅうを持参した。
そして甘党であった志功が饅頭を口にすると「うまい、行田名物にしておくにはうますぎる」といい、もし忍城の姫が生きていてこの饅頭を食べたのなら同じことを言ったに違いないとの意味を込めて、姫(愛称:まんじゅう姫)が饅頭を食べている姿をイメージした絵を描いた。
そして、志功はその絵に十万石まんじゅうが全国に知られることを願って「十万石幔頭」と、本来誤りである表記を用いて書いた。また、志功は「私は私でなければ描けない絵をかく。あんたはあんたにしかつくれない美味しい菓子を作りなさい」という言葉も残し、十万石まんじゅうの宣伝に尽力した。
